札幌にようやく訪れた春。

新緑が芽吹き桜が咲く季節、陽が出るとポカポカしてお散歩も気持ちがいいですよね。

札幌市内には桜の名所がたくさんありますが、用水路沿いの小路が風情ある「真駒内用水の桜並木」を知っていますか?

ここは、隠れた桜の名所!春のお散歩にもおすすめのスポットなんです。

真駒内用水、風情ある桜並木を散策

隠れた桜の名所・真駒内緑町の桜並木をお散歩してきました!

■真駒内用水路沿いの真駒内緑町緑道は、風情ある隠れた桜の名所!

地下鉄真駒内駅から500mほど。真駒内緑町の住宅街に流れる真駒内用水路沿いに、「緑町緑道」という歩道が整備されています。

緑町1丁目と2丁目の界隈にあって、用水路の穏やかな水の流れと相まって風情ある景観が魅力的な小路です。

春のぽかぽかとした陽気の中、お散歩するのにとっても気持ちがいいですね!

札幌市南区緑町1丁目 真駒内用水路桜並木
  1. 営業時間 : -
  2. 住所 : 札幌市南区緑町1丁目 真駒内用水路桜並木
  3. TEL : -
  4. -
用水路沿いの小路の風情ある桜並木「緑町緑道」
■4月下旬〜5月上旬に見頃を迎えるソメイヨシノやエゾヤマザクラの並木

「緑町緑道」の100mほどの区間には桜の木が植えられています。

真駒内用水路両側に40本ほどの桜が植えられ、満開の時期にはまさに桜のトンネル!

■風情ある水路沿いの並木道をゆっくり散策

札幌にはたくさんの桜の名所がありますが、水路と小路の桜並木はなんとも言えない風情がありますよね。

「真駒内用水路」について
■北海道開拓の歴史に由来する真駒内用水路

真駒内用水路は、柏丘のあたりで真駒内川から取水し、真駒内の町を流れ、澄川のあたりで精進川に注ぐ全長約4Kmの用水路。

かつて真駒内にあった牧牛場の家畜用水として、北海道酪農の父“エドウィン・ダン”の提案により、1879年に作られました。

真駒内牧牛場は戦後、米軍基地として接収されますが、米軍に撤収後は札幌市の住宅地の造成による市街化により、用水路はその景観だけが現在に残されています。

北海道・札幌の開拓史、真駒内の歴史を学ぶ

真駒内用水路は、札幌の開拓の歴史に由来します。

歴史的な背景を知ると、用水路の風景もさらに趣深く感じることができますよ。

北海道酪農の父「エドウィン・ダン」

■エドウィン・ダン記念公園内にある銅像(峰孝 氏作)

エドウィン・ダンは、北海道開拓時代に招かれた外国人指導者のひとりです。

1873年(明治6年)にアメリカから来日し、来日当初は東京の官園と呼ばれた開拓使の試験農園で農畜産の技術指導を行い、1875年(明治8年)に函館近郊の七重(現在の七飯町本町)に赴任し、馬の去勢技術を指導しました。

札幌にやってきたのは1876年(明治9年)のこと。

エドウィン・ダンの提案により真駒内に牧牛場(のちの真駒内種畜場)が建設され、100頭あまりの牛と80頭あまりの豚を飼育し、ここではバターやチーズ、練乳の製造やハム、ソーセージの加工技術を指導したとされています。

まさに、今日の北海道の酪農の礎を築き、北海道酪農の父と呼ばれる所以ですね。

この牧牛場で、家畜の飲料水や農機具の洗浄用、水車の動力用としての水を確保するために作ったのが真駒内用水路です。

エドウィン・ダン記念館と記念公園
■エドウィン・ダン記念館として一般公開されているかつての牧牛場の事務所

真駒内川から用水路へ引き込む取水口近くに「エドウィン・ダン記念公園」があります。

ここは用水路の水で作られた池がある緑豊かな公園で、園内にはエドウィンダンの銅像と記念碑、レリーフが設置され、その業績が称えられています。

用水路脇の一角には、当時の牧牛場の事務所だった寄棟造の洋風の建築物が移築され「エドウィン・ダン記念館」として公開されています。

■歴史ある洋館の窓からは公園の緑を望むとまるでタイムスリップしたかのよう

登録有形文化財に指定されるこの建物の館内では、一木万寿三氏によってダンが来日するときから晩年までが描かれた油絵の他、当時の写真パネル、種畜場の模型、ダンゆかりの遺品などが展示されています。

札幌市南区真駒内泉町1-6
  1. 営業時間 : 9:30 - 16:30
  2. 住所 : 札幌市南区真駒内泉町1-6
  3. 定休日:夏期(4/1〜10/31日)水曜
    冬期(11/1〜3/31)月曜〜木曜、年末年始

    入館料:無料