帯広市中心部から車で1時間強の地点に位置する上士幌町・ぬかびら温泉郷。
そこには、柱時計や桐ダンスなど、昭和のおばあちゃんちにタイムスリップしたような空間と看板犬見習いのあずきちゃんが出迎えてくれる、リピーター続出の宿「糠平温泉 中村屋」があります。
他にはないおもてなしに感動する宿「糠平温泉 中村屋」
火鉢でおやつを焼く体験からスタート
ロビーで目を引くのが、パチパチと音を立てる火鉢。
ここでは、十勝・更別産じゃがいものポテトチップスを自由に焼いて食べることができます。
また、十勝産の食材を使用したスコーンやおやきなどのおやつも販売されており、こちらも火鉢で温めて食べることができます。
アイデア満載の嬉しいおもてなしがいっぱい
宿に着いてから、「あ、携帯電話の充電器忘れた…」「夜遊ぶカードゲーム持ってくればよかったなぁ」なんてこと、しばしばありますよね。
こんな悩みが一気に解決する、「エゾリスの穴」という小部屋があります。ここには、アメニティをはじめ、文房具やカードゲーム、ヘアアイロンや日焼け止め、天体観測グッズやスノーシューまであって無料で貸し出しています。
また、朝起きると、お部屋のドアノブに小さなバッグが。
その中には上士幌町・しんむら牧場の瓶牛乳が入っており、思わぬおもてなしに朝から笑顔になります。
他にも、「ヒトリシズカ」と名づけられた、貸切制の秘密基地のような個別空間もあって、こもって読書したり、レコードを聴いたりと、日常から離れて思い思いの過ごし方ができます。
オーナー家族自ら手作りした客室や小物
「中村屋」は昭和52年に創業し、当時は約50室の客室を有する中規模旅館でしたが、旅行の主流が団体ツアーから個人旅行へと変遷し、約20年前に客室を17室に縮小。
客室を始め、館内の至るところをオーナー家族自らリノベーションし、唯一無二のおもてなし空間を作り上げました。
畳のヘリにエゾシカの皮が使われていたり、十勝産の木材が使われていたりと、食材だけではなく、インテリアにも十勝へのこだわりが随所に見られます。
また、入口の暖簾、客室に置いてあるティッシュカバーや、バードコールになっているルームキーなど、小物も手作り感満載で、小物の一つ一つにまでおもてなしの精神を感じられます。
食前酒は選べる自家製果実酒
廊下の一角で目を引くのが、自家製の果実酒の瓶の数々。
日によって内容は異なりますが、
アキグミ・オンコ・コクワなど裏山で採れた木の実などを漬けた果実酒を
食前酒として選ぶことができます。
お酒が苦手な方やお子様には、ノンアルコールの自家製果実酢ドリンクもあります。
まさに地産地消!裏山や十勝産の食材へのこだわり
果実酒の瓶の近くには、夕食と朝食で使用している食材がずらりと記載されています。
驚きなのは、ほとんどの食材が十勝管内の市町村で採れたものであること。
十勝が食材の宝庫であることはもちろん知っていましたが、
ここまでの種類を十勝産で揃えるという徹底ぶりに感動しました。
また、山菜や野草、木の実に至っては、「中村屋」の裏山で採れたもの。
まさにここでしか食べることのできない、究極の地産地消です。
季節のめぐみをいただく食事
夕食は季節によって内容が変わりますが、いずれの季節も旬の素材を生かした食事になっています。
春から秋にかけては、山菜や野草のてんぷらをいただくことができます。「この葉っぱ、食べられるんだ!」と驚くこと間違いなしです。
メイン料理も、行者ニンニクのタレにつけていただく豚の陶板焼きや、ローストビーフならぬロースト鹿肉など、北海道ならではのメニューとなっています。
そして朝食は、地産地消と手作りにこだわった和洋バイキング。私が今まで食べたことのある朝食バイキングの中で、一番おいしく、心のこもった内容です。
採れたて野菜のサラダや豆のマリネ、ごぼうの甘辛煮など、野菜メニューが充実しています。
グラノーラやわらび餅、十勝産小麦の焼き立てパンにつけるジャム類に至るまで、手作りの優しい味わいに、朝から充実した気持ちになります。
満点の星空を眺める露天風呂
源泉かけ流しの温泉は、昭和30年代にタイル職人が作ったレトロな内風呂に、中村屋手作りの木の内風呂、それと露天風呂があります。
露天風呂の周りのくさむらには、エゾシカが遊びに来ることもあります。
また、満点の星空を楽しむため、スイッチを押すと周りの証明が消える装置もあります。
「中村屋」で気に入ったものを買って帰ることができるお土産コーナー
「中村屋」のお土産コーナーは、土地の名前を冠した温泉饅頭やチョコレートなどを置く一般的な宿のお土産コーナーとは一線を画すラインナップです。
「中村屋」の客室やお風呂に置いてある小物やアメニティ、エゾシカ皮のスリッパやコースター等小物、朝食・夕食に使用された調味料や食材などなど…。
どれも「中村屋」での体験やおもてなしに関連のあるものばかりで、「たとえ糠平産であっても、中村屋に関係ないものは置かない」というこだわりぶりです。
朝食・夕食に使用された野菜の袋売りや、豆や雑穀の量り売りもあり、気に入った食材を自分で調理できるのも嬉しいポイントです。
「糠平温泉 中村屋」は何度もリピートしたくなる宿
工夫されたおもてなしと、地域に根付いた食材の食事やおやつに、何度もリピートして、季節ごとの変化を楽しみたくなる宿です。
まだまだ伝えきれていない魅力がたくさんあるので、ぜひ皆さん一度訪れて、その魅力を体感してもらえると嬉しいです!
- 営業時間 : チェックイン午後2時/チェックアウト翌10時半
- 住所 : 上士幌町字ぬかびら源泉郷南区
- TEL : 01564-4-2311
- 駐車場:あり(無料)