北海道には有名な岬がたくさんあり、絶景が望める景勝地として観光にも人気です。
でも、名称が似すぎていて『あれ、どっちがどっちだったかな?!』となってしまうことがあるのが、「ノシャップ岬」と「ノサップ岬」です。
それぞれの岬の場所や特徴と観光情報、そして名称の由来についてまとめてみました!
北海道にある、紛らわしい2つの岬の名称とその由来とは?
どっちがどっち?ノシャップ岬とノサップ岬についてまとめ
最北端の町・稚内にある「ノシャップ岬」と最東端の町・根室にある「ノサップ岬」は、あまりにも名前が似ていて紛らわしいですよね!
北海道民でさえ、『どっちがどっちだった?!』と分からなくなってしまうほど。
それぞれの地名は、北海道の多くの地名がそうであるように、どちらもアイヌ語から由来しているんですよ。
最北端の町・稚内にある「ノシャップ岬」
『ノシャップ岬』は日本最北端の町・稚内市にある岬で、対岸の樺太(サハリン)との間にある宗谷海峡の絶景を望む景勝地として人気です。
ノシャップ岬はカタカナで表記されることが多いのですが、漢字で「野寒布岬」とも書かれます。
稚内の市街地からも5kmほどと近く、島根県の日御碕灯台に次いで日本で2番目に高い「稚内灯台」や「恵山泊漁港公園」「ノシャップ寒流水族館」「青少年科学館」など近隣の見どころも多く、観光客で賑わう人気スポットです。
晴れた日には「利尻山」や「礼文島」も一望でき、地平線に沈む夕日も感動的!
ちなみに、日本最北端の地として知られる宗谷岬も同じ稚内市にあります。ノシャップ岬は宗谷岬より緯度が5分(0.08度)ほど低いので、日本で2番目に最北の岬ということになりますね。
- 営業時間 : -
- 住所 : 稚内市ノシャップ2ノシャップ岬
- TEL : 0162-24-1216(稚内観光協会)
- 駐車場:あり(無料)
根室にある日本本土最東端の「ノサップ岬」
『ノサップ岬』は離島を除いた日本本土の最東端の地として知られる根室市にある岬で、最果ての地のひとつとして観光客やツーリングのライダーに人気の景勝地です。
ノサップ岬は、この辺りの地名である“納沙布”と同様に漢字で「納沙布岬」と書かれることが多く、北海道特有の難読地名のひとつでもあります。
ここからは北方領土を眼前に望むことができ、わずか3.7km沖合いにある歯舞群島・貝殻島は肉眼でもはっきりと見えるほど。
近隣には「北方領土資料館」があり(入館:無料)、戦前の暮らしを今に伝えています。
毎年、日本一早い初日の出を見るため、全国各地から多くの観光客が訪れることでも有名ですね!
- 営業時間 : -
- 住所 : 北海道根室市納沙布29ノサップ岬
- TEL : 0153-24-3104(根室市観光協会)
- 駐車場:あり(無料)
どうして名前が似ているの?その由来とは
ノシャップ岬とノサップ岬は、どうしてこれほど名称が似ているのでしょうか?
それは、どちらも『ノッサム・ノッシャム(not-sam)』という「崎の際・側」という意味を持つアイヌ語から由来しているため。
北海道では、その土地の地形などの特徴を表すアイヌ語がそのまま地名として残っている場所が多く、「ノシャップ」や「ノサップ」も、岬のそばにあったコタン(アイヌの集落)の名が、岬や地名としても使われる様になったものです。
他にも、似ている地名や全く同じ読み方をする地名が北海道にはたくさんありますよ!
「えさし」と読む北海道の2つ町
「枝幸」と「江差」はどちらも『えさし』という読み方で、北海道にある紛らわしい地名のひとつ。
どちらも海沿いにある町という共通点があり、『エサウシイ(e-sa-us-i)』という「頭が・浜・についている・所」を意味するアイヌ語が由来となっています。
「もんべつ」という地名は3ヶ所もある?!
「もんべつ」という読み方をする地名は、なんと北海道に3か所もあります。
有名なのは、オホーツクにある「紋別」と日高にある「門別」ですが、胆振にある伊達市にも「伊達紋別」という地名が残っています。
「もんべつ」というのは『モ・ペッ(mo-pet)』という「静かな・川」を意味するアイヌ語が由来となっている考えられています。