北海道の結婚式には、本州とはちょっと違った風習があるということを知っていますか?

もし本州から北海道の結婚式に参加する場合や、お引越しで北海道に来て初めて参加する場合には、その違いにちょっと戸惑うことがあるかも。

ご祝儀がいらない会費制のこと、どうして親族が上座に座るのか、など…その理由は北海道の結婚式の成り立ちに由来しているんですよ。

本州とはちょっと違った風習がある、北海道での結婚式

人生の大切な節目である結婚式。

北海道の結婚式には、本州とはちょっと違った風習があるということを知っていますか?

いざという時にも戸惑わないように、事前にチェックしてみてくださいね!

本州出身の方へ北海道の結婚式で戸惑わないために


初めて北海道の結婚式に参列する方には、

  • 本州からお仕事で北海道に移住してきた方
  • 北海道に住んでいる親戚・友人の結婚式に参列する方

などなど、様々な状況があるかと思います。

北海道での結婚式に初めて参列された方は、そのちょっと変わった風習に戸惑うことがあるようです。

また、ルールや風習を知らなかったことで些細な行き違いがあり、その後の関係がギクシャクしてしまった、なんてこともあるようです。

北海道の独特な風習をあらかじめ知っておくことで、不要な誤解を防ぐことができますよ。

北海道の変わった風習&文化10選!移住前に知っておきたい基礎知識

北海道の結婚式・披露宴でビックリすること5つ

ご祝儀がない?会費制の北海道の結婚式

北海道の結婚式は会費制。

いわゆる「ご祝儀」は不要です!

結婚式に招待される場合、招待状が届いたり、親しい間柄だと手渡しで受け取ることもありますね。これは北海道も本州も違いはありません。

違うのは、招待状に「会費」の金額が記載されていること。

参加する場合、会場で会費の支払いをすればOK!それ以外のご祝儀等は不要です。

会費の平均で17,000円前後。最近は上昇傾向にあり最大20,000円位の場合もある様です。本州の場合、友人でも30,000円のご祝儀を包むのが相場ですので、随分安く感じますね。

ちなみに、支払いは受付でお財布から出せば大丈夫。特別な包みなども必要ありません。

親族が最前列の上座?!席順について

披露宴会場に入り自分の席に着くと、本州から来た方はちょっとビックリするかも。

披露宴会場の席順は、新郎新婦の着席するメインテーブルから、主賓(恩師・上司など)→仕事関係(上司→同僚)→友人→親族と続き、家族両親は下座(末席)というのが一般的ですね。

しかし、北海道では家族・両親が最前列(上座)の両脇に着座するケースが多く、主賓のテーブルの横が家族のテーブルになり、友人は下座(末席)です。

「友人だと思っていたのに、下座って…」なんて思わないでくださいね!

引き出物はシンプルに1点のみ!

会費制で賄われる北海道の結婚式は、引き出物もシンプル。

引き菓子が1点だけお土産に渡されます。

平均予算は1,000円〜1,300円位と言われていますので、最低3点はある本州の引き出物に比べると、いかにシンプルなものかわかりますね。

ただ、そこには新郎新婦のこだわりや想いが詰まったものがセレクトされます。

「セコイなー」なんて思わないでくださいね!

遠方から来たのに、お車代がない?!

北海道で開催される結婚式に本州から出席していただけるなんて、きっと新郎新婦は感激しているに違いありません。

北海道となると、往復の飛行機に最低でも1泊は必要になるとなれば、時間も出費もかさみますよね。

本州であれば、遠方からの来賓には「お車代」として交通費をお渡しするのが通例。しかし、北海道には「お車代」という文化はありません!

本州からとなれば気遣って交通費の一部を「お車代」として用意する新郎新婦もいますが、少数派なのが実情です。

ここは割り切って、新郎新婦の門出を祝いつつ、北海道旅行を兼ねて楽しまれてはいかかですか?

実際、本州から北海道の結婚式に出席する場合は2〜3泊ほどして観光を楽しまれる方は多いようですよ。

2次会はビックリするほど安い!

感動的な披露宴も終わり、親しい友人達は2次会へと会場を移します。

ここで本州との2次会の考え方の違いがあるのですが、本州では披露宴に呼ぶことができなかった人にも2次会で参加してもらおう、という意味合いがあるのですが、北海道の場合は文字通り2次会として、披露宴の参加者が中心に2次会に参加します。

2次会の案内は、①招待状に同封されている、②当日、引き出物の袋に案内が入っている、③事前に「あるらしい」と何となく聞いている、と様々なパターンがあります。

案外多いのは③の何となく聞いている、というパターン。

そもそも親しい友人・同僚を中心に開催される2次会なので、人伝てに聞いていたり、LINEで回って来たりする場合が多いですね。

そしてこの2次会ですが、驚くほどリーズナブル!

平均して3,000円〜4,000円。プラス、2次会の発起人が新郎新婦へのプレゼントを購入しその負担分の回収があるかもしれませんが、500円〜1,000円といったところ。トータル5,000円を超えると「ちょっと高かったな」と感じる位です。

首都圏だと8,000円前後が相場ですので、随分とリーズナブルですね!

3次会、4次会と続いても、割り勘で3,000円前後に落ち着くことが多いですよ。

北海道の結婚式、ナゾな風習の理由は?

■ご祝儀が不要で会員制の北海道の結婚式は不思議が多いですね。

ご祝儀がなく会費制、しかも家族が上座に座り友人は下座…ナゾが多い北海道の結婚式。

本州から来た方には不思議に思うことも多いと思いますが、その理由は北海道の結婚式の成り立ちに由来しています。

北海道がまだ貧しい開拓時代。若い二人の結婚を祝福しようと、友人が発起人となり多くの友人達を誘い、お金を出しあって集まり祝ったのが、北海道の結婚式の始まりとされています。

こうして考えると、ご祝儀ではなく会費制であることも頷けますよね。

また、友人が発起人となって企画する結婚式ですので、当然、新郎新婦の家族もゲスト扱いとなり、上座に座ってもらいます。自分たち(友人)は下座なのも当然のことなのですね。

なので、よく見ると結婚式の招待状も発起人名義で発送されているはずです。
(※最近では発起人を立てない結婚式も多くなっています。)

この北海道で行われるスタイルは「会費制結婚祝賀会」と言われ、本州の「招待制結婚式」と区別されています。

北海道の結婚式に関するQ&A集!

Q1:大切な友人だから、金額をちょっと多めに渡したいんだけど…

原則不要ですが、大切な友人であれば、お祝いの気持ちを伝えたい場合もありますよね。

そんな時は受付では会費とは別にご祝儀を預かってもらえる場合もありますので、会費とは別にご祝儀袋に入れてお渡ししましょう。金額は10,000円が相場です。

ただし、ここで注意が必要なのは、

  • ご祝儀辞退の案内が招待状になかったか?
  • 友人同士で差ができてしまうと気まずい

ということ。

ご祝儀辞退の記載がある場合、こちらを気遣ってくれての一言であると同時に、返礼の手間をなくしたいという思いが込められているかもしれません。こういった場合はご祝儀をお渡しすると返って失礼になりますので気をつけてください。また、この場合は持っていっても受付で受け取ってもらえないことも多いです。

ご祝儀辞退の記載がなくても、自分だけ渡して他の参列する友人達と差ができてしまうとお互い気まずくなります。

お祝いの気持ちを伝えたい時には、友人同士でお金を出し合ってプレゼントを購入しお渡しするのが一般的。

自分にとって特別な友人には、個人的にプレゼントを後日お送りするのがいいでしょう。

Q2:会社の部下の結婚式だけど、会費だけでいいの?

ご祝儀は原則不要、会費だけで大丈夫ですよ。

とは言っても、それなりの役職・役員等で格好も示しもつかない、なんて場合は10,000円〜30,000円を包むと良いでしょう。

ただし、ここで注意が必要なのは、

  • 道内企業と全国企業では、社風によっても違う
  • ご祝儀辞退の案内が招待状になかったか?

ということ。

道内企業の場合は、部下でもご祝儀が不要でもOKの場合が多いそう。それでも役員・社長さんであれば30,000円〜50,000円位を包む方もいる様です。同僚であれば不要でしょう。

道外・全国企業の場合は微妙!

地元採用がほとんどなく本州の人たちで集まっている支店や事業所だったりする場合、本州ルールとのミックスになる場合もあるようです。考え方としては、本州での相場と会費の差額位をご祝儀で渡すというもの。10,000円か、自身が役職者であれば30,000円ほどでしょうか。

ただし、いずれの場合も招待状にご祝儀辞退の記載があれば、当日受付で預かってもらうこともできませんので、持っていく必要はないでしょう。

特別な気持ちを伝えたい時には、後日プレゼントの形でお渡しするなどでもいいかもしれませんね。

Q3:親戚・家族の場合でもご祝儀は不要?

遠く北海道に住んでいる親戚・家族の結婚式に参列する場合はどうでしょうか?

会費制の北海道でも家族・親族の場合にはご祝儀やお祝金として包むのが一般的です。

相場は本州と同等。

ただし、会費を別に支払う必要がある北海道ではその差額分のイメージになります。

自身の年齢にもよりますが、20〜40代であれば会費と別にご祝儀・お祝金として、

  • いとこ、甥姪:10,000円〜30,000円
  • 兄弟姉妹:30,000円〜50,000円

位を目安に包み持っていくと良いでしょう。

ご祝儀を辞退する旨の記載があったとしても近親者であれば、ご祝儀を持って行った方がいいですね。

新郎新婦の友人が務める受付ではなく、親御さんにお渡しするのがベターです。

Q4:出席できない場合のご祝儀は?

どうしても出席できない場合、参加する知人に代理でご祝儀を預けて届けてもらう、ということは本州ではよくある話。

北海道では、欠席の場合もご祝儀は不要です。

そもそも、ご祝儀辞退の記載がある場合は、代理で持って行ってもらっても受付で受け取ってもらえません。

ご祝儀辞退の記載がない場合で、どうしても気持ちを伝えたい場合は10,000円を包んで代理の方にお渡しすると良いでしょう。

でも、プレゼント付きの電報をお送りしたり、後日、直接お祝いをお渡しする方がいいでしょう。

ちなみに、会社の部下の結婚式に招待されて出席できない場合は、10,000円程を渡すのがスマートです。

地域によって違いがある冠婚葬祭

地域によって、微妙に違いがある『冠婚葬祭』。冠婚葬祭とは、「冠:成人式」「婚:結婚式」「葬:葬儀」「祭:法事」のこと。

北海道では、「結婚式」だけでなく「お葬式」にも独特な文化、他地域あるのを知っていますか?

はじめて北海道の冠婚葬祭に参列する時、また道民が本州の冠婚葬祭に参列する時には、その文化の違いを知っておくことが大切ですね。

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