北海道もこれから少しずつ暑くなる季節ですね。お出かけの候補地に、暑さをしのげる冷涼な場所を探している方も多いのではないでしょうか。
そんな方に、今回は当麻町にある「当麻鍾乳洞」をおすすめしたいと思います。
旭川市の隣に位置する当麻町、当麻鍾乳洞までは旭川中心地より車で約45分。当麻鍾乳洞では世界的にも珍しい「マカロニ鍾乳石」を見ることができます!
ひんやり涼みながら、1億5千年という長い年月によって作り出された神秘的な空間に足を踏み入れてみませんか?
1億5千年前から、そして今も自然の作用によって作り上げられる鍾乳洞
当麻町ってどんな町?
まずは、当麻鍾乳洞がある北海道上川郡当麻町について簡単に紹介します。
当麻町は旭川市より北東へ15kmの場所に位置し、旭川都市圏の東の玄関口と呼ばれています。
人口は6,372人と小さな町ですが農業を基幹産業とし、北海道市町村別ランキングでは12年連続最高ランクを獲得するなど、北海道でもトップクラスの米どころです。大雪連峰位囲まれた上川盆地の中央に位置し、恵まれた土地と水資源によって美味しいお米が生産されています。
その他町の名産には、でんすけすいかがあります。一般的な緑と黒の縞模様ではなく、真っ黒なスイカでジャンボサイズなのが特徴。北海道内外問わず、贈答用としても重宝されています。
でんすけという名前には、水田の減反政策によって米の代わりにスイカの生産で「田を助ける」意味が込められているそうです。
大雪連峰の雪解け水が作り出す肥沃な土地と水を使って生産される、北海道トップクラスのお米やでんすけすいか。
でんすけすいかの出荷時期は7月上旬から8月中旬ころ。これはぜひとも一度食べてみたいですね!要チェックです!
当麻町の紹介はここまで。本題の当麻鍾乳洞の魅力について紹介していきます。
半袖では肌寒い?当麻鍾乳洞の魅力に迫る
旭川中心地から車を走らせること30分、当麻町のお米とでんすけすいかが描かれたカントリーサインを通過。2015年に当麻鍾乳洞をデザインされたもカントリーサインから現在のものへ変わったそうです。
市街地を抜けると穏やかな目の前に広がる田園風景。晴れた日のドライブはとても気持ちがいいです。
当麻町中心部より車で15分、途中道の駅で休憩をはさみながらいよいよ当麻鍾乳洞に到着です。
当麻鍾乳洞の大きな看板に従って、山の中を進んでいくとこちらの駐車場にたどり着きます。
向かって左側の建物から入り、階段を上り右の建物へ続く連絡通路を渡ると受付があり、そこで入場券を購入することが出来ます。左の建物の1階部分には小さな売店もあるので、トイレ休憩がてら帰りにでも立ち寄ってみるといいでしょう。
入場料は高校生以上が600円、小中学生が400円となっています。受付で入場券を購入していよいよ鍾乳洞の中へ。
入り口には顔はめパネルもあるので記念に撮っておきましょう!この日は子どもたちが並んでいたので断念…。
当麻鍾乳洞は昭和32年1月31日に石灰岩の採掘中に発見されたそうです。入口に立っただけではまだ中がどうなっているかが分かりませんが、これから山の中に入っていくわくわく感はなんとも言えません。
ここで一つ知っておきたい情報を。
鍾乳洞の中は湿度は高いものの気温はシーズン通して低くなっています。これからの夏の時期はおそらく10度前後となるので、ひんやりと涼むことが出来そうですね。心配な方は念のため薄手の羽織るものを用意しておくことをおすすめします。
そもそも鍾乳洞とは?簡単に解説!
鍾乳洞とは石灰岩が地下水や雨水などによって浸食されてできた洞窟のことです。海中のサンゴや貝などの化石が堆積してできた岩石を石灰岩といいます。これらが地殻変動などにより隆起し陸上に現れることで、浸食されることになります。
石灰岩の主成分である炭酸カルシウムは酸性の溶液によって溶かされる性質があります。つまり、長い年月をかけて石灰岩が弱酸性の雨水などによって浸食され、小さな空洞がいくつも出来、それらが連なったり徐々に空洞が大きくなっていきます。
そこにさらに雨水などが流れ込み横方向や下方向にも空洞が広がっていき、やがて一つの大きな鍾乳洞となるのです。
また、鍾乳洞には鍾乳石と呼ばれるものがあります。石灰岩を溶かした雨水は二酸化炭素が抜けて、再び石灰質の岩石を作り上げます。それらを鍾乳石と呼び、鍾乳洞の中には様々な鍾乳石を見ることが出来るのです。
当麻鍾乳洞では世界的にもめずらしい、同じ太さのパイプ型のマカロニ鍾乳石が見られることで知られているのです!
神秘的な空間で歴史とロマンを感じる135m
鍾乳洞の中は手すりの付いた狭い通路が整備された全長135mの見学コースです。内部は平坦ではなく、進んでいくと徐々に下に降りていく構造になっており、まさに自然の力によって作り出された洞窟であることを感じられます。
石灰岩が浸食されて作り出された空間は何とも神秘的。
もともとは石灰岩の塊であった場所で、1億5千年もの年月を経て作られた空間だということを考えると、なんだかその歴史にロマンすら感じてしまいます。
人の手によって作り上げられた様な規則性はなく、一見不気味にも感じられる壁や天井の模様、至るところに吊り下がるつららのような鍾乳石、天井から滴る雫によって高くそびえたつ鍾乳石などを見ることが出来ます。
内部はライトアップがされ、鍾乳石が照らされとても幻想的な空間が演出されています。
見渡す限り様々な形をした鍾乳石の数々に圧倒されながら、学術的にも貴重で珍しいとされるマカロニ鍾乳石を探して歩きます。直径5mmほどの細さで中は空洞になっているマカロニ鍾乳石。ここでは写真は載せませんので、訪れた際はぜひ探してみてくださいね!
鍾乳洞の中はひんやりと涼しく、夏の暑さをしのぎながら神秘的な空間を満喫できること間違いなしです。
- 営業時間 : 9:00 - 17:00
- 住所 : 当麻町開明4区 当麻鍾乳洞
- TEL : 0166-84-3719
- 閉洞日:10月下旬~4月下旬
利用料金:高校生以上600円、小中学生400円