北京オリンピックで日本カーリング史上初の決勝に進出し、みごと銀メダルを獲得したロコソラーレ。

カーリングの競技としての面白さはもちろん、試合中の前向きで明るいコミュニケーションも話題になり、日本中でカーリング旋風を巻き起こしましね!

そんな中、選手たちが話す北海道弁の「ちょっきり」が話題になっています。

北京五輪で銀メダル!ロコソラーレの北海道弁がまた話題に!

ロコソラーレの前向きで明るいコミュニケーション

■ ロコソラーレの平昌オリンピック出場時のサイン入りユニフォーム

ロコソラーレは、北海道北見市の常呂町を拠点に活動している女子カーリングチーム。

メンバーでリードの吉田夕梨花選手、セカンドの鈴木夕湖選手、サードの吉田知那美選手、スキップの藤沢五月選手の4人はともに北見市出身の道産子。

試合中に『ナイスー!』や『大丈夫だよー!』などのポジティブで明るいコミュニケーションはチームの魅力のひとつですが、時折聞こえてくる“北海道弁”も「かわいい」「ほっこりする」と感心が集まっています。

道民「ちょっきり」って北海道弁だったの?!

■ 「ちょっきり」だ飛び出したのは準決勝スイス戦でビックエンドが生まれた第5エンド

道民にとっては誇らしいロコソラーレの大活躍!

一方で、ロコソラーレへの注目が高まることによって、普段は意識をしていなかった北海道弁にあらためて気付かされてしまう道民も。

2018年の平昌オリンピックでは『そだねー』が話題になりましたが、2022年の北京オリンピックで話題になったのが『ちょっきり』という言葉でした。

準決勝スイス戦の『ちょっきり見えてる〜』

この言葉が聞こえてきたのは、スイスとの準決勝の第5エンド。

スイスの6投目がナンバー2になった場面で、鈴木夕湖選手が『ちょっきり見えてる〜』と声を出すと、カーリング中継をみていた全国のツイッター民が瞬時に反応!

「ちょっきり見えてるとは?」という戸惑いから、「久々に聞いて泣きそう」など北海道を離れた道産子からは懐かしむ声も。

このエンドでは、藤沢五月選手の最後の一投が相手のナンバー2のストーンを含むハウス内を一掃するダブルテイクアウトを成功させ、日本が4点を追加するビッグエンドになり日本カーリング史上初の決勝進出につながりました。

本当に「ちょっきり」は北海道弁なの?!

『ちょっきり』とは、北海道民には言わずと知れた「ちょうど」を意味する言葉。

「北海道弁だとは知らなかった!」という道民も多いですよね!でも、これは本当に北海道だけの言葉なのでしょうか?

実は、『ちょっきり』は北海道以外でも愛知などの中部をはじめ、関西や九州でも一部の地域で使われている言葉で、広辞苑や大辞林などの日本語国語辞典にも「過不足のないさま。ちょうど。」として載っています。

ただ、関東だとあまり使われない言葉のようなので、全国共通の標準語とまでは言い切れないかも知れませんね。

『ちょっきり』は全国的に北海道弁として広く認知されているようで、『ちょっきし』になると北海道弁としての印象はさらに強くなるようです。

ちなみに、2018年の平昌オリンピックで話題になった『そだねー』は、言葉として北海道特有のものではありませんが、そのイントネーションが北海道の海岸沿いの地域に多い“浜言葉の訛り(なまり)”だったことから、北海道弁として話題になったようです。

道民が「方言と思ってなかった」北海道弁とは?

■ ロコソラーレが拠点とするオホーツク海に面した小さなまち常呂町

北海道民は方言と思ってないけど、じつは方言だった!という言葉は意外と多くあります。

以下は、その一例です。

・(ゴミを)投げる[意味:捨てる]
・(木などの)ぼっこ[意味:棒]
・(壁などに)よしかかる[意味:寄り掛かる]

「ゴミを投げる」という言葉は、北海道でいちばん日常的によく使われている北海道弁。標準語ではゴミを捨てるという意味で“投げる”という言い方はせず、そのまま“捨てる”と言います。

また、木などの「棒」のことを、北海道では「ぼっこ」という言い方をすることがありますが、これも方言。さらに、壁などに「寄り掛かる」ことを「よしかかる」というのも同様に方言です。